三味線職人の政吉（武田真治）がヴァイオリンを作り出したのは明治時代半ばのこと。知り合いが持っていたヴァイオリンの音色に興味を抱いたのが、この楽器との出會いだった。政吉はすぐに見よう見まねでヴァイオリンを完成させるも、構(gòu)造がデタラメだと指摘を受けてしまう。職人魂に火がついた政吉は寢食を忘れ、ヴァイオリン作りに沒頭。やがて、政吉のヴァイオリンは世間に知られるようになり、ぽつぽつと注文が入るようになる。その後、政吉は妻?乃婦（笛木優(yōu)子）と馴染みの蕓者?良（中村ゆり）、さらにそれぞれの間に出來た子供たちを同居させるなど、破天荒なふるまいを見せながら、ヴァイオリン作りに邁進(jìn)する。自作のヴァイオリンが國內(nèi)外で高評価を得るようなった政吉は、ヴァイオリンを機(jī)械で作ることを目指す。誰でも気軽にヴァイオリンに觸れられる時代を作ると意気込む政吉だったが、齢60を過ぎた頃、自分のヴァイオリンとの向き合い方や、これまでの人生が否定されるような出來事が起きてしまう。